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虚血性視神経症


特発性視神経炎と並んで視神経症の二大疾患といわれる、視神経の栄養を与える血管に循環障害が起こる病気です。身体のほかの部位の循環障害(例えば脳梗塞や心筋梗塞)と同じように、多くは高齢者の片眼に、ある日ある時間に突然視力低下や視野欠損が起こるのが特徴です。ただし、一気に視力が下がる場合と、発症時より数日後のほうが悪化する場合とがあります。視野は中心暗点や、水平半盲(下半分あるいは上半分の視野欠損)がよくみられます。一方、循環不全が急に起こらず、徐々に進んだ場合には、視力・視野障害が少しずつ進行するので、緑内障との見分けが大切になります。

原因

虚血性視神経症の血管に障害が起きる原因として、血液などが原因で血流を悪くし、循環障害が起きる「非動脈炎型」、血管自身に問題が起きて循環障害が起きる「動脈炎型」に大きく分別されています。

1.非動脈炎型

高血圧、糖尿病、高脂血症などでアテローム硬化(血管の内側にコレステロールなどが沈着すること)を含めた動脈硬化が原因で起きてしまいます。比較的若年者で生じたものは、視神経乳頭が生まれつき小さいなどの眼そのものに危険因子が存在することもあります。

2.動脈炎型

まれですが、側頭動脈炎や多発性筋炎などの膠原病が原因となったり、大きな開腹手術などで、長時間全身の循環が悪くなった場合に出現することもあります。

症状

中高齢者に、突然、急激な視力障害が起こります。視力障害の程度はさまざまですが、一般に動脈炎型のほうが重く、発症と同時に視力を失うこともあります。視力はよくても視野の上半分(または下半分)が見えなくなる水平半盲で発症することもあります。

眼球や眼の奥に痛みを伴うことはありませんが、動脈炎型の場合は、血管炎に伴って側頭動脈周囲(こめかみ)の痛み、咀嚼痛(あごや歯の痛み)、頭皮の痛みが特徴的とされ、また体重減少、発熱、全身倦怠感などの全身症状を伴うことが多いとされています。

 動脈炎型や、非動脈炎型で内頸動脈の狭窄を伴う場合は、発症前に「急に片眼が見えなくなって、数秒~数分で元の見え方にもどる」という症状(一過性黒内障発作)を繰り返すことがあります。

症例紹介 外傷による虚血性視神経症 滑様 40代

(左)盧華院長(中央)滑様(右)豆田鍼灸師

趣味のサッカー中に左顔面部にボールを強くぶつけてその日は左目が全く見えなかった。

1日経てば治るだろうと思っていたが、一向に左目がぼやけて物体が全く分からず、視野・視力共に低下していた。

慌てて病院に行って診察してもらったところ、「左目の外傷による虚血性視神経症」と診断。

左目の回復は望めないと医師から伝えられ、それを受け入れることが出来ず3か所の病院で診てもらったが同じように回復が望めないと言われた。

それでも諦めることが出来ず治療方法を探したところ、当院のHPを見て治療をすることを決意。

埼玉からの来院の為、集中治療を希望された。

治療前の症状

視力:RV=1.2 LV=0.05

視野:左目の中央以外の9割はガラスを透したようにぼやけていて物体が分からない。

左目の周りが凝っているような感じ

当院での治療

・オーダーメイド鍼灸治療

・特殊電気療法

・漢方蒸し浴

現代中医学理論に基づいた視神経の回復、視神経に対する血流改善、左目周囲の血流改善を目的に治療を行った。

治療結果

当初ガラスを透した視界が治療を繰り返す度に嘘のように物体の形がはっきり分かるようになり今では右と差が分からないまでに回復したとご本人から喜びのご報告を受けた。

視力についても、治療前0.05だった左目の視力も先日行った自動車運転免許証の更新では裸眼で視力検査をしても問題無く更新出来るまでに完治された。

滑様ご本人もダメなら諦めると決意して受けられた当院の治療だった為、本当に完治したことに喜びと驚きを隠せずにいました。