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橋本病とは?

何らかの原因により甲状腺の働きが悪くなり身体の機能が悪くなってしまう病気です。甲状腺機能低下症の中で最も多いのが橋本病となっています。そのまま続いた場合、血中コレステロールの量が高くなり動脈硬化、心筋梗塞を引き起こす危険のある疾患です。

原因(根本的な問題)

橋本病の原因は、本来自分の身体に侵入したウィルスや細菌から身体を守ってくれる免疫系統(リンパ球)に異常が起きて、暴走してしまい正常な甲状腺の細胞が攻撃されてしまうことが原因で様々な症状が引き起こされてしまいます。

甲状腺についてはこちらからご覧なられます。

橋本病(慢性甲状腺炎)の症状

➊甲状腺の症状
甲状腺の腫れ・硬化、のどの圧迫感、首肩コリ、甲状腺周囲の軽い痛み、声が枯れる、声が出難い

甲状腺の細胞が攻撃を受けることで炎症が起きて腫れてしまいます。炎症が続くと甲状腺の細胞が線維化(本来の甲状腺とは違う組織に再生すること)して硬くなり、次第に甲状腺が付着しているのどに圧迫感や声に影響が出てきてしまいます。

➋全身の新陳代謝の低下

甲状腺の役割として甲状腺ホルモンを出すことで身体の新陳代謝や内臓活動のコントロールをしています。甲状腺ホルモンが破壊されることで下記のような症状が出てしまいます。

皮膚の乾燥

新陳代謝が悪くなるので皮膚の血流が悪くなります。

体温低下・体重の増加・寒がり・朝の起きにくさ

甲状腺ホルモン出なくなることで心臓や各臓器への働きも弱くなって全身の血流が悪くなります。

便秘や生理不順

腸や卵巣の働きも弱くなって異常を起こしてしまうことも多いです。

気力が下がる・話し方がゆっくりになる・記憶力の低下

甲状腺ホルモンが出なくなることで身体自身も活力や元気が無くなってしまいうつ病と誤診されてしまうこともあります。

➌ホルモンの異常
T3,T4(甲状腺ホルモン)の低下

甲状腺が破壊されている為、ホルモンを分泌することが出来なくなります。

※稀に一時的に上昇することもあります。

TSH(甲状腺刺激ホルモン)上昇

甲状腺ホルモンが出なくなった為、脳から甲状腺に対して甲状腺ホルモンを出すように指示を出す為のホルモンの分泌量が多くなる。

➍ガン化(悪性リンパ腫)

ガン化することは橋本病のごく一部の方ですが 甲状腺に慢性の炎症がおき、通常は甲状腺に存在しないリンパ球が甲状腺に浸潤(甲状腺周囲の組織に溜まっていく)し続けることで腫瘍化することがあります。

西洋医学(甲状腺専門の病院や大学病院)での治療

現在の西洋医学(甲状腺専門の病院や大学病院)では免疫系統(リンパ球)の異常や損傷された甲状腺の回復に対する根本的な治療はありません。

甲状腺ホルモン(チラージン)の服用

甲状腺ホルモンを身体から作ることが出来なくなった為、チラージン(甲状腺ホルモン剤)という薬を摂取することで一時的に甲状腺ホルモンを身体の外から補う治療を行います。

しかし、橋本病が根本的に治った訳ではなくチラージンを服用しなければ以前と同じような症状に戻ってしまう為、継続して飲み続けなければいけません。

副作用も狭心症、肝機能障害(黄疸や血液検査での数値の異常)、発熱、全身倦怠感、呼吸困難、うっ血性心不全

といった服用を続けることで命の危険が及ぶこともある為、注意が必要となります。

手術による甲状腺の摘出

チラージンによる甲状腺ホルモン剤を服用しても甲状腺の腫れが治まらず、喉の圧迫感や飲み込みにくさ(嚥下障害)を伴う場合やガンになる危険なども考慮し甲状腺の摘出手術を行う場合があります。

しかし、手術を行っても10%程度の割合で再発すると言われています。

再発した場合は手術を行うことが出来ません。

手術による合併症
声がかすれる(嗄声)

甲状腺の摘出手術によって甲状腺の裏にある神経を傷つけてしまうことで起こります。

また、甲状腺を摘出したことにより、甲状腺ホルモンを体内から作り出すことは出来ません。その為、甲状腺周囲の症状は改善出来ても全身症状は依然として改善された訳ではないので、チラージン(甲状腺ホルモン剤)を飲み続けなければなりません。

顔面のこわばり、手足のしびれや痙攣(テタニー症状)

甲状腺の後ろには副甲状腺といった血液中のカルシウムを調節する為の組織があります。

手術によって副甲状腺を傷つけてしまったり切除することで血液中のカルシウムが減ってしまい、テタニー症状が起きてしまいます。

当院での治療について

当院での治療の目的は、

➊橋本病の原因に対する根本治療:免疫系統を立て直すことにより根本から治っていく

➋橋本病の病態に対する治療:甲状腺の炎症を鎮めて、破壊された甲状腺細胞の機能を回復させる

➌橋本病の症状に対する治療:➊と➋の治療で、根本から良くなっていきますので、対症療法は殆ど必要ではないが、対症療法併用の場合もある

鍼灸治療

当院で行う治療は 現代中医学の理論に基づいて鍼灸治療で免疫系統の異常を正しく戻し、損傷された甲状腺の細胞を再生させることを目的に根本から橋本病を治す為の治療を行っております。

また、橋本病で苦しんでいる症状の治療も行うことで最短で完治に近づくことが出来ます。

飲む漢方(当院オリジナル)

免疫系統の異常・甲状腺の細胞を再生・身体におきている症状を身体の内側から治すことを目的に患者様1人1人の病気の状態と症状に合わせた当院オリジナルのオーダーメイドの漢方薬となります。

漢方浴

当院オリジナルの漢方薬を使用した漢方薬の蒸気を直接甲状腺に当てることで、甲状腺の硬さ、腫れ、のどの圧迫感といった症状を取り除くことを目的に治療をしております。